最近「IoT」(Internet of Things、物のインターネット)という言葉をよく見かけるようになりました。IoTとはどういうもので、我々の生活をどのように変えていくのでしょうか?

古くて新しいIoT

IoT(Internet of Things)とは、身の回りにある色々な物がインターネットに接続され、情報をやり取りすることで、色々なことをもっと便利にしていこうという仕組みを言います。

IoT(Internet of Things)という言葉自体は1999年に出てきたもので、考え方自体も昔からあるものです。しかし技術の進歩やiPhoneなどのスマートフォンの普及で新しい技術を利用しやすい環境が整ったこともあり、これから普及が加速していくのではないかと見られています。

例えばこんなことが可能に

例えば体重計で体重を量ると毎回ネットに結果が転送され、タブレット端末で体重の変化をグラフで見ることができます。

また腕時計型端末(ウェアラブル端末)を身に着けていると、加速度センサー、温度センサー、湿度センサー、心拍数センサーなどで、日々のウォーキングやジョギングの量、その時の温度や湿度、心拍数などが自動的に収集、ネットに送信され、分析結果を確認することができます。

更にこういった物を組み合わせれば、最近の体重の変化、運動量、運動した時の心拍数などのデータなどを元に、当日の天気予報や付近の地図データなどもネット上から取得して、お勧めウォーキングコースを紹介したり、と言った合わせ技も可能です。

こうやって「ものともの」、「ものと人」が連携することで便利になっていくのです。

日本でもこんな成功例が

日本企業でも以前より実績があります。

例えば建設機械大手のコマツは、自社が販売した建設機械にわざわざコストをかけて、GPSや各種センサー、通信機能を内蔵させており、稼働状況を監視しています。こうすることで盗難を防いだり、故障が起こる前兆を検知し、事前に対応したりすることができるのです。

また従来は自動販売機に飲料を補充する際に、「自販機で在庫状況をチェック→トラックに補充する飲料を取りに行く」という段取りでトラックと自販機を2往復しなくてはいけなかったのですが、自動販売機に通信機能を搭載することにより、トラックの運転席で在庫状況を確認して、補充する飲料を持って行くことができるようになっています。

IoTの応用範囲は無限、アイデアが大事

健康関係、建設機械、自動販売機、先ほど挙げた例だけでもIoTの応用範囲は実に広いことがお分かりいただけるかと思います。「ものともの」、「ものと人」が連携するというのは、アイデア次第で色々な応用が可能であり、現在でも斬新な製品やサービスが登場しています。それは本サイトでも紹介していきます。

(2015年5月24日 更新)

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