「Tagg GPS Plus」は犬などの迷子のペットを探すのに役立つIoT製品です。首輪に取り付けるだけで迷子になったペットの居場所を追跡できます。犬が泳いだりなどラフな扱いも想定しているのか、防水・耐衝撃仕様となっています。

GPSと通信機能搭載

このデバイスにはGPSとGSMデータ通信機能が搭載されており、GPSで計測した犬の位置を通知する仕組みです。また機能を応用し家周辺などの指定したゾーンから離れるとスマートフォンなどに警告をする機能もあります。

ラフな使用も考慮

犬がデバイスを付けたまま激しく運動したり、泳いだりしても問題がないよう、耐衝撃性や防水性(IP67規格の防水仕様)を具えたデバイスとなっています。

IP67の防水仕様は「一時的(30分)に一定水深(1メートル)の条件に水没しても内部に浸水しない」というものなので、防水性に関してはかなり実用的だと考えて良いようです。

ペットにはちょっと大きめ?

Tagg GPS Plus (ウェブサイトより)

Tagg GPS Plus (ウェブサイトより)

耐衝撃性や防水性をそなえつつも、重量約37g、大きさは105x38x20mmとかなり小さくまとめています。

もっとも人間から見ると十分に小さいのですが、ペットにとってはまだまだ大きいようで、首輪にデバイスを付ける形での使用は「4.5kg以上のペットに最適」となっています。

ただ米国CNETの記事によると「広報担当者が猫への使用も全く問題ないと太鼓判を押した」ようで、小型のペットに対しては首ではなく、肩のあたりに固定することで、ペットに負担をかけることなく使えるようです。

本当はもっと軽い方が理想なのでしょうが、重量のかなりの割合を占めるであろう、電池がもっと小型・軽量化しない限り、なかなか難しいと思われます。

ペットの健康管理も

本デバイスには温度センサーや加速度センサーが搭載されており、気温が余りにも高い場合は警告したり、犬の運動量を計測して健康管理に役立てることができます。例えば運動不足で太り気味の犬には毎日のトレーニングメニューを表示させたりすることもできます。

電力管理に技あり?

重量約37gということで電池容量は小さいはずです。またGPSもデータ通信機能もかなり電力を消耗するので、ずっとこれらの機能をオンにしていたらあっという間に電池がなくなるはずです。

でもこのデバイスは1回1時間ほどの充電で7~14日ほど使うことができるということなので、必要な時にだけGPSやデータ通信機能を小まめにオンにするという電力管理が有効に働いていることになります。

恐らくこの電力管理には加速度センサーのデータが有効活用されているはずです。加速度センサーのデータをチェックし、ペットに大きな動きがあった場合のみ位置情報を計測・送信すれば良いのです。全く動きがない場合はペットの位置は変わらないのですから、わざわざ位置情報を計測・送信する必要はありません。

原理は難しくないのですが、加速度センサーにちょっとでも反応があったらすぐにGPSやデータ通信機能をオンにすると、実際はペットはほとんど移動していなかったという誤作動が頻発し、電力を消耗することになります。逆にそういった小さな反応を無視しすぎると必要な位置情報が取れないという誤作動が頻発することになります。

この辺は実際にデバイスを運用してテストしながら調整しているでしょうから、そういったノウハウもこのデバイスには注ぎ込まれていると思います。

(2015年5月24日 更新)

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